さけび　-松尾硫黄鉱山に生きて- / Cry -Life in the Matsuo Sulfur Mine-（With OBI）

工藤　政志 / Masashi Kudo

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日本の写真家・工藤政志の写真集。工藤は岩手県生まれの写真愛好家で、プロのフォトグラファーでありません。1938年松尾村松尾鉱山（現在の八幡平市）に生まれ、松尾鉱山高等学校卒業後、松尾鉱山株式会社・松尾鉱業所に入社。「松尾鉱山」一筋で生まれ育った方でした。一時は東洋一の生産量を誇った鉱山も、輸入増や需要減に加えて、石油精製過程から派生する「回収硫黄」の出現等の影響を受け、1969年には同社が会社更生法を申請、工藤は1969年に全員解雇の一人となって職を失いました。しかしその後2年間、当地で職を失った人々の苦しみや国・企業との戦いを「写真」に記録することに尽力しました。外部環境要因のみならず、企業の放漫経営が招いた失落、そして無策の政府らに対する「さけび」を写真図版及びテキストで詳細に記録した貴重な一冊。時に怒り、時に涙を流しながらもファインダーを覗き続けたいち労働者の決死の記録集です。尚、工藤らの努力の声も届かず、本書刊行の翌1972年に松尾鉱山は完全閉山に至りました。帯付。（The Japanese Photobook 1912–1990 収録）

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＜Condition＞ 本体：カバー少スレ