Google Translate
オランダの写真家であるヤープ・シェーレン(1979-)の作品集『Cut Shaving, The Xerox Edition』。ドイツ国境に近い、ヘルダーラント州のネイメーヘンに生まれたシェーレンは、FOAMやNY Times、さらにはWallpaperといった大手メディアのコミッションワークをこなしながらも、自身の創作活動を並行して行い、最近はオブジェやインスタレーションなどのアートワークも精力的にこなすアーティストです。こちらは、シェーレンのこれまでの作品を総括した一冊としてまとめられていますが、コンセプトが面白く、これまでの掲載された本や雑誌、さらには自身の図版をゼロックスコピーで複写したものとなっています。そこには一般的な秩序はなく、自由にレイアウト・デザインされていますが、この無秩序な羅列こそが、写真の表現方法に対して一石を投じた新たな手法となっており、マグナム・フォトのキャロリン・ドレイクは、写真集を通じた新しい表現方法を模索する上で、何度もこの本を見返したと語っています。