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日本が世界に誇る写真家・石元泰博の写真集『刻 / Moment』。アメリカの著名な写真家マイナー・ホワイトは、石元泰博の作品を見て「日本とアメリカとドイツの特性が混じっている」と評したそうです。サンフランシスコで生まれ、日本の土佐で育ち、ドイツのバウハウスの流れを汲むシカゴのニューバウハウスでハリー・キャラハン、アーロン・シスキンドに写真を学んだ石元泰博。「既成概念にとらわれず対象を見る」というニューバウハウスで身につけたその作風は、本書「刻」においても、十分に窺い知ることができます。ぬれ朽ちてゆく落葉、路上でつぶされ道路にめり込む空き缶、雪の上に残ったタイヤ跡や足跡など、身の周りに見る変わりゆくものの中に芸術と美を見出した、石元泰博の晩年に刊行された写真集です。