Google Translate
1971年から1972年に発行された、ポスターサイズの写真シリーズ「筑摩フォト・ギャラリー」。濱谷浩、篠山紀信、白川義員、緑川洋一、入江泰吉、立木義浩、奈良原一高、細江英公といった戦後の日本写真史を代表するような8人が参加しています。本書『おとこと女』は、トリを務めた細江によるもので、同名の1st写真集からの抜粋などを含む12枚の図版で構成されています。東松照明や奈良原一高らと作った写真家集団「VIVO」に属していた1959年から1960年の1年かけて制作されたこの作品は、細江の2回目の個展で発表され、日本写真批評家協会・新人賞を受賞した作品でもあります。「筑摩フォト・ギャラリー」は自選作品集であるため、本書で細江は「この作品については異常なくらい愛着を持っており」と述べています。舞踏家・土方巽やその弟子、女性モデルなどが参加しており、女性の優美な曲線や男性の筋張った腕など、男女の裸体をオブジェのように構成し、モノクロの深いコントラストで写し出し、大判で見ることでその写真表現はより鮮烈なものとなっています。