羯諦 / Gyahtei

山中　学 / Manabu Yamanaka

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日本の写真家・山中学の写真集『羯諦 / Gyahtei』。広告写真家の助手を4年余務め独立し、大阪尼崎から23歳で上京した山中学。コマーシャル写真家の道を歩み始めますが、広告写真と自分の追求したい写真の温度差を感じ、自らの世界を極めたいと思い、作品の制作を始め、1989年東京で初の個展「阿羅漢」開催。東京に住みながら、ニューヨークのギャラリーを通して作品を発信しています。本書は、山中が25年間に制作した6つのシリーズを収録。浮浪者たちの容姿を収めた「阿羅漢」、朽ちた動物の亡骸を俯瞰で収めた「不浄観」、老婆たちのヌードの肖像「羯諦」、死と隣り合わせで生きる貧困地域の幼児を写した「童子」、奇形として生れた身体障害者の人々「浄土」、摘出された胎児を写した「無空茫々然」。いずれも直視し難いセンセーショナルな作品ですが、「貧困、老い、病、死……。人が忌避するものの中にある『仏性』」を写し出しています。

＜Related Artists＞ Diane Arbus、Lisette Model
＜Condition＞ ケース：少スレ・薄ヨゴレ、その他経年並み