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日本の写真家奥村泰宏の写真集『ハマの写真物語 -奥村泰宏写真帳-』。1914年横浜に生まれ育った生粋のハマっ子カメラマン奥村泰宏。当地を代表するフォト・ジャーナリストで女性写真家のパイオニア、『危険の毒花』でも知られる常盤とよ子は、奥村の妻。常盤は、奥村の影響と教えによって写真にのめり込んでいったのは有名な話です。終戦後の占領下にあった横浜の街で、米軍兵、戦争の傷跡の残る町並み、そこに生きる人々の日常を愛を持ってカメラに収めた続けた写真家で、後進の指導においても精力的に活動を行い、1984年には横浜文化賞の授与も受けた当地を代表する写真家です。市民感情として心が痛むからと、盗み撮りや覗き見のようなスパイ的撮影は一切行わず、ヒューマンな写真家であろうと努め続けた偉大なる写真家の記録集。本書は、1990年に行われたエキシビジョンを機に刊行されたカタログ写真集で『敗戦の哀歌』に収録された図版で構成されています。