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イギリスの写真家であるアダム・ファス(1961-)の作品集『Circumambulation』。婦人コートの製造業者であった父、ファッションモデルであった母のもとに生まれたものの、父は幼少時に他界。その後は母の故郷であるオーストラリアで過ごし、写真家の見習いとしてキャリアスタート。20歳を過ぎてからはニューヨークに渡り、様々なアルバイトを経験しながら下積みを重ねて、80年代半ば以降よりピンホールの作品を発表。ウサギの内臓、人間の頭蓋骨、水飛沫からヘビ・ひまわりなど、めずらしい対象を題材にした作品も多く、今回はインドのタージ・マハルの欄間(ダドレール)に施された花々(ユリ、バラ、チューリップ、ケシなど)の彫刻を題材に、ダゲレオタイプで製作したポートレートを発表しました。特殊なミラーシルバー紙にプリントされた花々は、タージ・マハルが最愛の妃のために造ったことにもちなみ、「愛」と「死」さらには「永遠」といったテーマが詩的に語られている作品の数々です。