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日本を代表する写真家・石元泰博の写真集『新装版 桂離宮(2014)』。『ある日ある所』(1958)『シカゴ、シカゴ』(1969)と並ぶ代表作がこちら。1950年代初頭に再来日した石元は、同年に京都・奈良で見た他の建築と異なる「桂」の「庭・建築・空間」のもたらす一体感とそのリズムに魅了され、京都の名旅館「俵屋」に泊まりこんで撮影を行いました。1960年刊行の初版本は、序文・テキストを日本を代表する建築家・丹下健三とバウハウスの学長ウォルター・グロピウス、レイアウト・装幀は同じくバウハウス出身のデザイナーであるハーバート・バイヤー、そして桂の題字を美術家・篠田桃紅が担った豪華アーティストの共演による不朽の名作となりました。そして、71年刊行版は、日本を代表するグラフィックデザイナーであり、『シカゴ、シカゴ』のデザインを担った亀倉雄策によって、図版・レイアウトが全面的に見直されましたが、こちらは2010年刊行の平成版の2014年刊行・新装版。81年に撮影された図版も新たに加えられ、エディトリアル・印刷も一新された一冊です。