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季刊誌「リテレール」の第16号で、特集「写真集を読む」。本号の最大の魅力は、荒木経惟の処女作『センチメンタルな旅』に収録された全109の写真図版の複写が収録されており、さらにその1ページ毎に写真評論家である飯沢耕太郎が、キャプションのごとく解説を加えているところです。「私写真の幕開け」「プライベート・ムービー」「写真と映画の融合」など、多くの賛辞・賛否を受けた荒木の初期代表作について、どのような意図で撮影がなされ、どのような意図でこのレイアウトが組まれ、その奥にはどんな意味が込められているのか、など「写真集を読む」という意味では大変勉強になる内容です。その他港千尋による「The Pencil of Nature」(ウィリアム・H・フォックス・タルボット)に関する批評、鈴村和成によるイリナ・イオネスコへのインタビュー、さらには隈研吾・桐野夏生・堀江敏幸・小谷真理・津田基らが「私の好きな写真集三冊」を紹介しています。