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デンマークの写真家ケルド・ヘルマー・ペーターセンの写真集。石元泰博が、かつて自身のスタイルについて「対象をデザイン的に捉える習性がある」と語っていましたが、ペータセンも同一に分類される写真家でしょう。戦後カラー写真の金字塔と評されている本書。ウィリアム・エグルストンやルイジ・ギッリがカラーに取り組むはるか昔の戦後1948年、芸術的に不向きと見られていたカラーを用いて、報道やドキュメンタリーではなく、ありふれた日常の対象物に視線を向けて、それらが生み出す確かな「リズム」「バランス」「ハーモニー」を描写し、カラー写真のモダニズムにチャレンジした歴史的名著。本書の成功を通じて、ペータセンはアメリカへの留学を果たし、アーロン・シスキンドやハリー・キャラハンが教鞭を取るニューバウハウスで1年間修行、以降は建築写真家として造形美に溢れたユニークな作品を数多く残しています。