Google Translate
戦後日本を代表する写真家、福島菊次郎の写真集。地元である山口県で時計店を営みながら、アマチュアでありながらも10年に渡り被爆者を追い続け、発表した「ピカドン ある原爆被災者の記録」で1960年に日本写真批評家賞特別賞を受賞。上京後にプロに転向し60年代に各地で激化した闘争問題(安保、学生運動、三里塚闘争、公害など)を取材し雑誌や週刊誌で発表をしてきました。「反体制・反国家」を過激に描写することで公安警察からマークされ、闇討ち、盗聴、時には家を燃やされながらも、自身のスタイルを貫いてきた真の報道写真家です。本書は、1969年に発行された福島の2冊目となる写真集で(1冊目は『ピカドン』)、過熱する学生運動を中心に、対する体制側の厳しい弾圧を記録したものです。「一年あまり、大学紛争を取材するなかで、私が否応なく感じさせられたことは、巨大な頭をもたげてキャンパスに迫ってくる“権力”という名の、怪物の姿であった」(本文より)。(The Japanese Photobook 1912–1990 収録)