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1969年度の『アサヒカメラ』では、森山大道の連載「アクシデント」が毎号計12号に渡って掲載されており、本11月号でも実験的な作品「少女の死」を発表しています。このアクシデントシリーズは、事件・事故や地方のドキュメントなどの「事実」と、テレビ映像やポスターの断片などの「複写」を用いて、イメージの無限の可能性に挑んだ森山の意欲作です。そして、従来の写真、そしてその行為に疑問を持ち、新たな行為と方法を模索し、それは1972年に『写真よさようなら』として結実しました。つまり、挑戦的な行為の序章が「アクシデント」であり、この実験的な取り組みがあってこその「プロヴォーク」であり「写真よさようなら」となるわけです。そんな森山の貴重なアーリーワークが収録されている他、森永純の「高知・晴天」、大倉舜二の「ヌト」、栗原達男・桑原文成・富山治夫・英伸三・中谷吉隆による「ニッポン国1969年」なども見応えがあります。