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本書は、航空自衛隊に属するアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」をモチーフにした作品集で、初代機「F-86F」が1981年に引退するまでのドラマを綴ったドキュメンタリー。撮影者は、静岡を拠点にしていた写真家・高倉清雄。「東京オリンピック」で前代未聞の「五輪を描く」展示飛行を行ったブルーインパルスが、当時は航空自衛隊の浜松北基地で飛行演習を行っており、その演習を見た高倉が「これこそ空の芸術。人生をかけて取り組む課題だ」と感じて、以来浜松のみならず、愛知時には沖縄まで通って、飛行演習の模様をカメラに収め続けました。本書は、いわゆる「飛行の記録写真」の収録に留まらず、空を舞う飛行機の芸術的な美しさが、モノクロ・カラーを織り交ぜながら、見事に編集されている点が魅力的で、その夢に惹かれる民衆も映し出されています。その編集を担ったのは、写真家本人と、林忠彦賞受賞作家で、静岡県内で写真の指導者的役割を担っていた木村仲久。