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日本の写真家・仁保芳男(1905-1961)の作品集『一つの星』。長崎造船所の技師であった父のもとに生まれた仁保は、幼少時からその血筋から設計・技術師に憧れ、中学生の頃にはすでにピンホール・カメラで撮影を行っていたそうです。京都大学工学部工業化学科(写真科)を卒業した後の、仁保の人生は「たたかい」そのもの。「人民解放」「部落解放」。。育ちの良いインテリな男は、「正義」を重んじ、常に不平等な現実に真っ向から向き合い戦い続けました。「京都」を舞台に、時には「中国」に渡り、その活動の一連が本書に数多く収録されています。戦前には、写真の現像所も営み、写真雑誌『カメラアート』には、写真に関する海外の情報を毎月翻訳して連載していた(山田光英・水也定定などのペンネームで)ほど、写真に関する知識・技術には秀でた才能を持っていた仁保による作品の数々。本書は、三周忌に有志によって刊行された一冊です。