Google Translate
沖縄を代表する写真家である比嘉康雄の写真集『神々の島 沖縄久高島のまつり』。NHKの日曜美術館で、沖縄の写真家・平敷兼七の特集が組まれた後、平敷の遺作となった『山羊の肺 -沖縄1968〜2005-』は大反響を呼び、さらに最近では石川竜一の活躍もあって、近年注目を集める沖縄の写真家による「私写真」。その平敷以前より活動していた沖縄写真のパイオニア的存在は、代表作『パイヌカジ』で知られる平良孝七とこの比嘉康雄。ともに「沖縄のすさまじい現実」を写真を通して報道していくために写真家になったものの、「つかれ」や「むなしさ」から、次第に視線を内へと向けていき、「沖縄」ならではの日常・生活・文化に傾倒していきました。そして本書が、比嘉が評論家・谷川健一との出会いを通じて、「内なる沖縄」に傾倒していき、以後沖縄独自の風土や文化を撮影していくことになる最初の一冊。琉球発祥の聖地・久高島で12年に一度行われる「神事・イザイホー」をモチーフに撮影された一冊で、文章は谷川が担当しています。