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日本を代表する写真家・清家冨夫の作品集『Waterscapes』。1970年代半ばにフリーランスとなって、1年ほどイギリスに滞在、そこで撮影された「Landscape」と題された作品が、カメラ毎日1976年3月号に掲載されていますが、おそらくは清家の作品が初めてオフィシャルに掲載されたものと思われます。モノクロ・カラーで計10図版ほどの掲載でしたが、清家は「流行ではない、洗練されたきれいな写真を撮りたいと思っていた。コンポラでも大型カメラでもないもの、そういう写真を掲載してくれる雑誌は、もう日本にはないのか、と思っていたが・・・」というコメントを残しています。誰もが見過ごしてしまうような儚いもの、写真だからこそ収められる瞬間の美、そんなものたちを静謐に美しく収めるところが清家冨夫の素晴らしさです。本書は、2003年に3000部限定で刊行された作品集で、川や池をモチーフにした「水のランドスケープ」で構成された一冊。上述した清家の魅力が凝縮されたかのような一冊です。