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1974年から85年までの12年間で計13回雑誌『カメラ毎日』で発表された、植田正治による「小さい伝記」シリーズ。本書では、初出連載に近い形で図版をまとめ、さらには同時期に書かれたテキストも内包した「小さい伝記」決定版。以下、本書より「『小さい伝記』というのは、私にとってカメラを介しての触れ合いの記述というようなものであろうか。写っている人たちにとっては、今日に生きた証しとして、片隅の、小さな伝記になるのではなかろうか、とおもったり、それ自体、私にとっても、ひとつの過去の記録であろうとしての題名であると、いささかこじつけがましくて恥ずかしいが、自らを納得させているのである」。文庫本大サイズながら、200ページ強の中に豊富な図版が収録されている他、貴重な当時の日記や写真への姿勢など植田のコトバも堪能できる、うれしい一冊です。2008年刊行・初版。