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アメリカの映画監督でありアーティスト、デヴィッド・リンチの写真集『The Factory Photograph』。1946年生まれ、複数の美術学校で絵画から映像制作を学び、カルト映画として知られる『イレイザーヘッド』(1976年)で監督デビュー。代表作は多数ありますが、日本でも人気のドラマ『ツイン・ピークス』の続編が2017年に放送されたことが記憶に新しいです。映画以外にもアート分野でも活動しており、2010年には、美術界において権威のある「Goslar Kaiserring award for 2010」を受賞。本書は、2014年にロンドンのフォトグラファーズ・ギャラリーにて開催された写真展にあわせて刊行されたもので、ポーランドやNY、ベルリンで撮られた工場の写真集です。80年代後半から2000年までに撮られた写真で構成され、工場独特の建築美や廃墟となって朽ち果てた内部などが重々しいモノクロ写真で切り取られています。映画のような世界観に結びつくかもしれませんが、構図の巧さや被写体の選び方など写真家としても優れた才を感じさせます。