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日本のアーティスト、マッド・アマノの作品集『Bad Mad』。東京芸大卒業、1978年に文芸春秋漫画賞受賞し、同年にロサンゼルスへ移住(10年後に帰国)。1981年からは週刊誌『FOCUS』の創刊とともに「狂告の時代」と題した連載を開始し、休刊まで続けていました。マッド・アマノと言えば、「パロディ裁判」を思い出す方もいらっしゃると思いますが、コラージュなどの手法で制作をしていたアマノが、使用した写真が引用か写真家の権利侵害かが争われた裁判で、1971年から最高裁を経て和解に至る1987年まで、16年もかかりました。本書は、1969年に発行された作品集で、あわせて個展も開催されたようです。「ブラックユーモアの習作に励む」と本書に記載された3日間のスケジュールの中に見つけることができますが、「パロディ裁判」でも主張したように、アマノの創作の背景には風刺が潜んでいます。本書においてもモナリザやゴッホなど西洋絵画や北斎や広重といった浮世絵のパロディ、政治的な意味合いのあるイラストなど、アマノの(ブラック)ユーモアが濃縮された1冊です。サイン入り(Signed)。