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日本の写真家、藤川清の写真集『部落』。1930年山口県生まれ、東京の写真専門学校を卒業後、長らく報道写真家として活躍した藤川。1972年の冬季札幌オリンピックのポスター写真を始め、日本のやきもの・陶磁器・工芸品等を収録した作品群が有名ですが、写真家としてその名を世に知らしめたのが「部落問題」です。人権問題等の影響もあり、長らくタブーとされてきた部落の問題についてドキュメントを30年近く続け、藤川のライフワークとも呼べる内容になっています。本書は、1960年に部落問題研究所が編集し、発表された1冊。社会の周縁とも言える過酷な状況下にある部落の暮らしや仕事が記録され、新書サイズですが、そこに詰められた濃密な空気が伝わってきます。本書により日本写真批評家協会新人賞を受賞しています。