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本書は、1930年代前半に刊行されていた伝説の写真同人誌『光画 / KOGA』の待望の復刻版。女性のポートレートやヌード作品を中心としたストレート・フォトグラフィで名を馳せた戦前を代表する写真家・野島康三を主宰として、フォトグラム・フォトモンタージュなど前衛的な作品を創作した中山岩太、そして報道からポートレート、さらにはスナップまで、幅広いフィールドで活躍した粋な写真家・木村伊兵衛の2名を同人として創刊されました。父を頭取にもつ裕福な家庭に育った野島の経済力と、画廊経営などを通じて知り合った文化人との人脈等を背景に、第1号は上述した3名のほか、飯田幸次郎や紅谷吉之助ら計12名による写真図版の他、近代写真評論の幕開けと言われた、伊奈信男(1巻2号より同人)による「写真に帰れ」、さらには柳宗悦による「美しい写真とは何か」の論文という構成で、以降全18号まで刊行されています。60~70年代の日本写真の沸騰より遡ること30年以上も前の戦前より、熱き男たちによって創られていった「新興写真」そして「日本写真の礎」が凝縮された大著。