北園克衛全写真集（First Edition）

北園　克衛 / Katue Kitasono

Google Translate
日本の前衛詩を代表する詩人・北園克衛（1902-1978）の写真集。大正から昭和の初めにかけての新興芸術運動に参加し、詩人として活動を開始した北園克衛。シュルレアリスムの影響を受けたのち、言葉をオブジェのように扱う独自の詩作を展開し、1935年に結成したVOUクラブと、機関誌『VOU』を拠点に、亡くなるまで詩を発表します。本書は、北園の写真による詩〈プラスティック・ポエム〉を中心にまとめられた1冊です。「北園克衛は詩の表現とカメラの映像を同じ次元でとらえようと戦後考えるようになる」そして「詩の歴史はボールペンまででおわるべきで、詩は別の表現を選ぶことによって未来へつながる」と考えていたと、本書の編集をした鶴岡善久は記していますが、雑誌や新聞と思しき紙片や石、糸など身近な素材を使ってオブジェを作り、それを写真に撮ることで作品化しています。抽象的でときにコラージュのような作品は、独特のリズムがあり、どことなくDick Brunaのペーパーバックを思い起こさせ、デザイン的な視点で見ても楽しめます。希少な初版・ハードカバー。

＜Related Artists＞ 北園　克衛 / Katue Kitasono
＜Condition＞ カバー：縁少イタミ、ケース・本体：経年並み