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ルフトハンザ航空のロゴデザインなどドイツを代表するグラフィック・デザイナー、オトル・アイヒャー(1922-1991)。ナチス体制下で閉校を余儀なくされたバウハウスの理念を引き継ぎ、1953年に開校したウルム造形大学をデザイナーのマックス・ビルとともに創立し、教育的な側面からもロジカルにデザインを構築してきたアイヒャー。本書は、アイヒャーが手掛けた40〜60年代のポスターを紹介した1冊です。ミュンヘンオリンピックのポスターなどに代表されるモダンで硬質なデザインの印象があるアイヒャーですが、初期のデザインワークとも言える40年代は、手描きのイラストとカリグラフィーが有機的に結合するデザインが多く、一味違った魅力を感じさせます。50年代以降はミッドセンチュリー特有の抽象的な図形を多用したデザインへと移行していきますが、色の組み合わせの妙味、直線と曲線が織り成す詩的な造形美、リズミカルな図形の配置など、今見ても色褪せることのない、デザインのお手本のような優れたグラフィックが並びます。