最後の引き揚げ / The Last Repatriation

石川　周子 / Shuko Ishikawa

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日本の女性写真家石川周子の写真集「最後の引き揚げ / The Last Repatriation」。1932年静岡県・沼津市生まれ、日本大学芸術学部で写真を学び、著名人のポートレート作品で名を馳せ、2000年以降「昭和の煌めき(2010)」「龍山之思出(2011)」の写真集を発表している石川周子。そして本書が、2009年に刊行された作品集で京都の「舞鶴港」を舞台にしたドキュンメンタリー。今から半世紀以上も前にあたる1957年。国の政策によって長らく旧満州や中国に多くの人々が移住を余儀なくされ、徴兵制度で戦場に行き、満蒙開拓団として行った若者たちなどが、第二次世界大戦の敗戦によって行き場を失い、シベリアに連行されて過酷な環境と労働によって亡くなられた方も多くいたそうです。そしてやっとの思いで故国にたどり着いた人々は舞鶴港で「引き揚げ」られました。その引き揚げが打ち切られることとなり「最後の引き揚げ」となった当年5月24日に収められた貴重な図版が収録された本書。戦争の傷跡と平和の希求を思い、満を持して刊行された貴重な記録集です。

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＜Condition＞ 本体：地少ヨゴレ、その他経年並み