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日本のイラストレーター、グラフィック・デザイナーで美術家としても名高い横尾忠則の編集による作品集「憂魂、高倉健」。本書は、1971年に刊行されたものの、版元の倒産や東映の販売差し止め等もあって、日の目を見なかった幻の作品集の初版で、2009年には改定増補版が発表されています。’’健さんブーム’’の真っ只中に、当時親友関係にあった2人の「(横尾曰く)精神的な共作」として刊行され、所謂スチール写真やポートレートのみで構成されたものとは異なり、高倉健の幼少時代から現在までの変遷や、スターが抱く願望や心底の本音を描写したかのようなアーティスティックな一面、さらには1968年と1971年の2回に分けて同じ質問を行い、その答えの変化を綴ることで内面の変化をも探るようなところも大変興味深い。写真のクレジットには、遠藤努、倉橋正、立木義浩、細江英公、森山大道、石黒健治ら豪華な顔ぶれが名を連ねています。