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日本を代表する写真家・荒木経惟と歌人・宮田美乃里の共著『乳房、花なり』。34歳(享年35)という若さでこの世を去った歌人・宮田美乃里は、2002年に乳がんが見つかり、翌2003年に左乳房を全摘。その後、荒木にヌードを撮って欲しいと手紙と歌を送り、2004年に撮影されて本書は刊行されましたが、癌はすでに全身に転移、2005年に逝去されました。宮田のヌードと歌集で構成されているのですが、あとがきに宮田は以下のように綴っています。「(中略)乳房を失っても『私は女である』ということを世の中に示したかった、ということなのです。言い換えれば、同じように乳がんで乳房を失った女性を勇気づけたかった、ということなのです。(中略)私は、自分の胸の傷跡も、痛みも、悲しみも、すべて自分の『誇り』だと思っています」。