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104歳となった今年も展覧会を開催するなど、今なお制作を続ける芸術家・篠田桃紅(1913-)の作品集『いろは四十八文字』。幼児期に父から手ほどきを受けて以来、ほぼ独学にて書を学んだ篠田は、1945年頃から「書の文字性を離れた新しい水墨の可能性を試み」、抽象画へと自身の創作を発展させます。1956年〜1958年の間はニューヨークで制作や展示を行い、国際的な評価を得ることになりました。石元泰博の写真集『桂』の題字も篠田の作品です。本書は、い・ろ・は……の順にタイトルをつけた48篇の随想と、その随想にまつわる書を掲載。文字や創作に関するものから、幼少時のこと、ニューヨーク時代のこと、身の回りのことなど、いずれも軽妙な筆致で綴られています。しなやかで力強い篠田の人柄を思わせ、書の作品とは異なる篠田の魅力が文章から溢れています。サイン入り。