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日本の写真家押田了の写真集。押田了の経歴は定かではなく、1950年福島県に生まれ、1974年成城大学文学部卒、その後70年代後半に森山大道や北島敬三らによる伝説のインディペンデント・ギャラリー「CAMP」で写真イベントを開催しています。刊行された写真集もおそらくは本書のみと思われますが、その内容がとても素晴らしい。舞台は70年代「浅草」。新劇場、ロック座、フランス座。。演劇やストリップなど下町の大衆劇場として栄え、役者や芸人の登竜門でもあった街。年中催しや祭りが行われているような「人生劇場」。25歳の時に結婚を機に下町暮らしを始めた押田は、人々の生活、風采、形相に引き込まれ、人情に満ちた浅草の人々をスナップしていきます。中には駆け出し時代のビートたけし(北野武)も登場。役者、歌手、芸人、力士、ストリッパー、ボーイ、そしてそこで暮す人々の着物姿など。渡辺克巳らの作品を想起させますが、アーバンな「新宿」とは異なる、東京下町・ダウンタウンの古き良き「浅草」カルチャーと70年代の息吹が凝縮された知られざる傑作。編集・長谷川明。デザイン・油谷勝海。