風の盆

伊藤　妙子 / Taeko Itoh

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日本の女性写真家伊藤妙子の写真集「風の盆」。1936年神奈川県川崎市生まれの伊藤は、当時大田区の保育園に勤務していたアマチュア写真家。40歳の誕生日を前にして、夜間の現代写真研究所に通って写真を学び、以後はカメラ雑誌で偶然目にした「越中おわら節の三味線弾き」の写真に心酔し、夜行列車に飛びのって現地でその姿を直視して以来始まったという「おわら狂い」。本書は、富山県富山市八尾で毎年9月1日〜3日にかけて行われる年中行事「おわら風の盆」の図版で構成された一冊。小説家高橋治や石川さゆりの「風の盆恋歌」などの影響もあって、毎年報道関係者・観光客が増え続けていったという風の盆。渋い味の歌、心にしみる胡弓、三味の音色、優美な女踊り、勇壮な男踊りが一分の隙もなく一体に溶け合って、初秋の坂町を流す様子などを、10年近い年月をかけてカメラに収めた貴重な記録。日本の古きよき文化の味わいに魅了される一冊。編集は橋本紘二・英伸三。

＜Related Artists＞ 英　伸三 / Shinzo Hanabusa、平地　勲 / Isao Hirachi、宮寺　三朗 / Saburo Miyadera
＜Condition＞ ジャケット・本体：経年並み