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フランスの女性写真家ソフィ・リステルユーベルの写真集「Beirut」。ソルボンヌ大学で文学を専攻し、卒業後はビジュアル・アーツの出版社に勤めていたリステルユーベル。1980年にはマグナム・フォトの写真家レイモンド・ドゥパルドンの初期の名作「San Clemente」のフィルム・ディレクションを手掛け、以降リステルユーベルは自ら写真を撮影し始めます。イラク、レバノン、クウェート等中東の紛争を取材。しかし彼女は、一般的なフォト・ジャーナリストによる報道写真とは一線を画し「傷跡」や「痕跡」に焦点を当てたユニークなアプローチを試み、1992年には「Books on Books」でもシリーズ化された写真史に残る屈指の傑作「Fait / Aftermath Kuwait」を発表します。本書は、1980年代にレバノンの首都ベイルートの内戦後を収めた図版で構成された一冊。戦争の「傷跡」の大きさがすべてを物語り、後の「Fait」へとつながっていくリステルユーベルの初期代表作。