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日本の写真家・関口正夫の写真集『こと 1969-2003』。桑沢デザイン研究所で、日本を代表する写真教育者であった大辻清司に学び、同窓は36歳でこの世を去った伝説の写真家牛腸茂雄。1971年には、大辻が序文テキストを担当した写真集「日々」を牛腸と共同出版しています。いわゆる「コンポラ写真」の代表格のひとりであった牛腸と同じく、路々で何気ない日常を撮影したスナップながらも、適度な距離感と分かりやすい主張を抑制したクールで上品な作品の数々は、写真の奥深さと可能性を感じさせます。存在が伝説化した牛腸と比して、表舞台での活躍は影をひそめておりましたが、写真関係者から高い評価を受け続けてきた関口正夫。本書は2003年に自費出版で刊行された作品集で、30年以上撮りためたスナップで構成されています。控えめで静けささえ感じる図版の中に、写真家の抜群のセンスを感じさせる素晴らしい一冊。500部限定。