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オランダの写真家エド・ヴァン・デル・エルスケン(1925-1990)の写真集『Love on the Left Bank』。戦後ヨーロッパを代表する写真家の一人で、パリやアムステルダム、東京などを舞台に、若者や恋人、アウトサイダーたちの生活へ自ら入り込み、その熱気や孤独を親密な距離から捉えました。本作は1956年に発表された最初の写真集にして代表作。1950年代初頭のパリ、サン=ジェルマン=デ=プレ周辺に集ったボヘミアンたちを撮影し、実在するオーストラリア人女性ヴァリ・マイヤーズを「Ann」という主人公に見立て、事実とフィクションを交差させた恋愛物語として構成しています。酒場やカフェ、地下室、路上で過ごす若者たちを捉えた粒子の粗いモノクロ写真を映画のように連ね、テキストと組み合わせて一つの物語を生み出す手法は当時として極めて革新的でした。後の私写真やダイアリー的な写真表現にも通じる、フォトブック史における重要作です。本書はオリジナルの構成とデザインを再現し、2000年にDewi Lewis Publishingから刊行されたファクシミリ版です。