Google Translate
日本の写真家・川島小鳥(1980-)の写真集『サランラン』。『未来ちゃん』で講談社出版文化賞写真賞、『明星』で木村伊兵衛写真賞を受賞するなど、身近な人々との親密な距離感や、日常にふと現れる光と感情を瑞々しい色彩で捉えてきた写真家です。台湾を舞台とした長期的な制作でも知られる川島が、本作で向き合ったのは韓国・ソウル。2023年秋から翌春にかけて繰り返し現地を訪れ、季節の移ろいとともに街を歩きながら、そこで出会った人々や漢江、住宅地、夜の街、何気ない日常の断片を撮影しています。「サランラン」は、韓国語で愛を意味する「사랑(サラン)」の響きから川島が生み出した造語で、人を意味する「사람(サラム)」の響きもどこか重なります。異国を外側から観察するのではなく、人と出会い、時間を共有することで少しずつその場所へ近づいていく川島らしい写真が連なり、人への愛情と街への好奇心が柔らかく溶け合った一冊です。2025年にはソウル美術館で、本作と同名の韓国初となる大規模個展も開催されました。