Google Translate
日本を代表する写真家・上田義彦(1957-)が、日本料理研究家・永坂早苗とともに手がけた『晴れの日本料理 The Seasonal Beauty of Japanese Cuisine』。広告、ファッション、風景、建築など幅広い分野で活躍する上田は、自然光を生かした透明感あふれる表現で知られ、本書でも料理写真の枠を超え、日本の四季や空間に宿る静かな美を描き出しています。京都・青草窠(せいそうか)の料理を中心に、旬の食材、骨董、器、掛け軸、草花などを一年の移ろいに沿って収録し、それぞれに古典和歌を添えることで、日本人が育んできた季節感や自然観を丁寧に紐解いています。澄み切った和室に差し込む柔らかな光の中で佇む料理や器は、華やかさではなく余白や静寂の美しさを湛え、写真そのものが日本文化の精神性を語りかけます。料理書でありながら、美術書、写真集、文化書としても高い完成度を誇る一冊であり、日本料理の奥深さはもちろん、日本ならではの美意識や四季の豊かさを視覚と言葉の両面から味わうことのできる珠玉の作品です。