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スウェーデンの女性写真家であるマーハ・ダニエルズ(1985-)の作品集『Gertrud』。ダニエルズは歴史と記憶、神話と現代の交錯をテーマに、風景や儀礼的なモチーフを織り込んだ詩的な表現を得意とする作家です。彼女は自身の祖母が語ったスウェーデン・アルヴダーレンの「グェルトルド・スヴェンスドッテル」の伝承に着想を得て、1667年の“水の上を歩いた”という疑惑をきっかけに発生した魔女裁判史を、現代の感覚で再構成します。森林空間で撮影された儀礼的場面、タリスマン的オブジェクト、登場人物の造形的演出と、18〜19世紀の地方の写真アーカイブ(Tenn Lars Persson の資料)を混交させながら、時間と場所の線形性を揺らがせる構成を展開します。作品は見る者を歴史の源流へ誘い、神話と現実のあわいを漂わせながら、場所と記憶のつながりを問い直す一冊です。900部限定。