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日本の美術家オノ・ヨーコの写真表現を包括的に捉えた作品集『Yoko Ono: Conceptual Photography』。本書は1997年にコペンハーゲンのFotografisk CenterおよびヨーテボリのKonsthallenで開催された展覧会にあわせて刊行されたカタログで、約30年にわたるオノの写真をめぐる実践をひとつの流れとして編み上げています。Lars Schwanderによる序文に続き、「Instructions for Photographs」や「Instructions for Films」に代表される指示文と写真の関係、記憶や時間を主題とした「Vertical Memory」「Horizontal Memory」、さらにはフィルム作品や私的な肖像までが並置され、写真が記録ではなく思考を喚起する行為として扱われていることが明確に示されます。イメージは完結した作品というより、観る者の意識を介して初めて立ち上がる装置として機能し、写真というメディウムそのものの役割を問い直します。本書は、オノ・ヨーコの写真を写真史の一分野に回収するのではなく、コンセプチュアル・アートの実践として位置づけ直す重要な一冊です。