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スイスの写真家ルネ・ブリ(1933–2014)の作品集『Blackout New York』。マグナム・フォト所属として活躍し、政治家から市井の人々まで、激動する20世紀の姿を叙情と鋭さを併せもつ視線で捉えてきました。特に建築や都市空間への関心が深く、社会と人間の関係が織りなす光景を独自の構図とリズムで提示してきた作家です。本作は、ニューヨークが大停電に陥った夜の記録であり、光を失った都市の表情と、人々の行動の変容を丹念に写し取っています。暗闇に沈む摩天楼、わずかな灯りに浮かぶ顔や手、混乱と静けさが同居する空気。日常が揺らぐ瞬間に露わになる都市の脆さと連帯の感覚を、緊張感とユーモアの入り混じる眼差しで焼き付けた一冊です。