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日本の写真家・杉山有希子(1985-)の作品集『CRASH/PHASES』。杉山は、彫刻専攻を修了した後、2017年から写真創作を本格化した作家で、人工物と自然との「衝突」や、宇宙という人外の領域への関心をテーマに、独自の視覚表現を展開しています。彼女は近赤外線カメラを用い、廃墟となった爆撃機や船舶、宇宙服などを撮影し、失われつつある近代化の遺物と、それを包む自然・時間・身体の痕跡を可視化する作風を持ちます。作品集『CRASH/PHASES』では、「CRASH」シリーズで人工物と自然の邂逅を、「PHASES」シリーズで人類の宇宙への挑戦をそれぞれ撮影し、一冊にまとめています。そこには、機械の身体と有機の身体、過去と未来、記憶と忘却が重なりあい、鋭い観察と詩的な余白が同居しています。社会的な枠組みやモチーフの強さをそのまま提示するのではなく、鈍い光や質感、時間のずれを通じて、見る者を人間中心主義の次なる地平へと誘うような一冊です。