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キューバ出身でアメリカを拠点に活動する写真家アベラルド・モレル(1948-)は、幼少期に米国へ移住し、イェール大学で写真を学びました。日常の中の光や視覚体験への探究を軸に、古典的な光学装置であるカメラ・オブスクラを用いた実験的表現で知られます。彼は部屋を暗室化し、窓の外の風景を室内の壁に反転投影させることで、現実とイメージ、内と外の境界を曖昧にしてきました。作品集『Abelardo Morell』は、こうした代表作を中心に、光と空間の関係を徹底的に追い続けたモレルの軌跡を総覧する一冊です。室内に差し込む微光や、壁面に映る風景の幻想的な重なりは、見るという行為そのものを問い直すものです。ページをめくるたびに、写真が単なる記録ではなく、世界を再構築する装置であることを静かに感じさせます。