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日本の映画監督・小津安二郎(1903-1963)を特集した書籍『小津安二郎 東京物語』。小津は『晩春』『麦秋』など家庭を舞台にした作品で知られますが、なかでも1953年公開の『東京物語』はその到達点とされ、世界映画史に名を刻む代表作です。本書はその一本に光を当て、撮影当時の東京の風景やキャストの表情、映画的な構図を多角的に検証しています。326ページにわたる豊富なスチル写真や資料を通じて、老夫婦と子どもたちの関係を描いた物語がどのように都市と時代の中で形づくられたのかを探り、同時に小津独自の低い視点や緻密なフレーミングの美学を読み解きます。映画批評や映像研究のテキストも充実しており、『東京物語』という一本の映画を通して、小津映画の普遍的な魅力と東京という都市の記憶を改めて体感できる一冊となっています。帯欠。