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アメリカの写真家であるヘンリー・ウェッセル(1942-2018)の作品集『Traffic Sunset Park Continental Divide』。アメリカ西部、カリフォルニアやアリゾナの風景や日常の光景を捉えたモノクロ作品が有名なウェッセル。1975年にジョージ・イーストマン・ハウスで開催された「New Topographics: Photographs of a Man-Altered Landscape」展は、人間によって変容された風景を客観的に記録する新しい写真の潮流を示す、後の写真界に足跡を残す貴重な展示となりましたが、ロバート・アダムスやルイス・ボルツらと共に展示されて、注目を集めたのがウェッセルでした。また、1973年から2014年までは、サンフランシスコ美術大学で教鞭を執り、多くの後進の育成にも尽力しております。本書は、タイトルの通り三部作。80年代にリッチモンドからカリフォルニアへ車通勤する際のラッシュアワー時に捉えたスナップ、90年代にサンタモニカの労働者階級の住宅街で夜に撮影された不気味な風景、そしてアメリカ西部のロッキー山脈から砂漠地帯までの風景など、戦後アメリカの「ロードトリップの真髄」が凝縮されたような作品の数々です。