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日本の写真家である仲佐俊士の作品集『時間という島に錨をおろし』。仲佐の詳細は不明ですが、東京を拠点に活動していたようで、本作は1973年に自費出版で発表された作品集です。70年代前半は、カメラ毎日も60年代に比べて人気も一段落して、森山大道らも活発に「写真集」という作品制作に注力していたことなどから、オフマガジン化と自費出版の発表が進んだ時期でした。本書に収録されたイメージも、基本的には海外(欧米がほとんど?)で撮影された図版ですが、グラビア精光社のプリントの影響もある、モノクロのコントラスト・諧調豊かで、スナップがほとんどながらも、ポエティックなイメージが連なります。何とも70年代らしい一冊です。