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日本の写真家・古屋誠一の作品集『メモワール / Memoires』。1985年に自ら命を絶った妻・クリスティーネとの記憶を通じて、自身の心と向き合い、その心情を写真を通して表現し続けてきた古屋誠一。本書は、2010年に東京都写真美術館及び熊本市現代美術館で行われたエキシビジョン時のカタログ。従来は古屋のコンセプトと選出で行われてきた展示でしたが、こちらは学芸員が新たに紡いだ「メモワール」。以下、写美・石田留美子のあとがきより「ごく私的な物語から始まったこの『メモワール』が、こんなにも見る者の心に訴えかけるのは何故だろうか。古屋の作品には、自分自身の心の闇、人には言えずにいる家族の問題、不条理な社会に対する怒り、苦しいばかりの現実、切っても切れない人との繋がりなど考えさせ、それでもなぜ人は生きていくのだろうかという、『生』に対する根本的な問いを自らに省みさせる力がある」