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日本が世界に誇る写真家濱谷浩の写真集『アメリカン アメリカ / American America』。戦前戦後を通じて、日本の風土・田舎に生きる人々を中心に撮影を続け、その地域の問題に警鐘を鳴らす意義深い数々の写真を発表し続けた報道写真家であり、ドキュメンタリー・フォトグラファーであった濱谷浩。特に日本海側で過酷な生活・労働環境の中で生きる人々を捉えた『雪国(1956)』や『裏日本(1957)』は日本の写真史に残る名作として評価されています。本書は、ドメスティックな作品を撮り続けてきた濱谷にとっては異色のアメリカを写し出した作品集。1967年に濱谷がニューヨークのジャパン・ソサエティからフェロー・シップの招待を受けてアメリカに飛び立ち、写真家的職業意識を棄てて、アメリカ全土を車で旅した際に写し出した作品で構成された一冊。気の遠くなるようなアメリカの大地の旅を通じて「自然と人間の接点の考察」という題目の下に編集された濱谷浩によるアメリカン・ドキュメンタリー。