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日本を代表する女性写真家のひとりである石内都の作品集『Apartment』。『絶唱、横須賀ストーリー』そして『連夜の街』と並ぶ、石内の初期三部作のひとつであり、第4回木村伊兵衛賞受賞作品。戦後の爆発的な経済成長下で、高層ビル群やマンション、大規模な公団住宅などが増え続ける一方、戦後の傷跡をも感じさせるような古い「アパート」。人間が生きてきたしるし、石内の言葉を借りれば「体臭がしみ込んだ」床や壁、川田喜久治の『地図』ではないですが、「ひび」や「しみ」模様が、何事かを語り、そして鮮やかで、どこか哀しい。。おそらく数年後・数十年後にはなくなっているであろう、日本の戦後、町の歴史を刻み残しておくかのごとく、石内は町を彷徨いながら「何事かを物語る」アパートたちを探し続けました。東松・森山らの系譜を継ぎながらも、女性らしい視点と新たなドキュメントのスタイルを見出した、戦後日本写真、プロヴォーク以降80年代へと続く日本写真の新たな金字塔となった名著。帯付。