Wonder Land 1990-1999: Mole Unit No.10

大西　みつぐ / Mitsugu Ohnishi

Google Translate
日本を代表する写真家のひとりである大西みつぐの写真集『Wonder Land 1990-1999: Mole Unit No.10』。一貫して、自身が暮らす東京の東側の町を、下町生活者の視線でカメラに収めてきた大西みつぐ。今回は、津田基が主宰した「モール（MOLE）」よりシリーズで刊行されていた「MOLE Unit」シリーズの最終第10号で、桑原敏郎、田村彰英、柳沢信、金村修、瀬戸正人、平カズオ、吉野英理香、山内道雄、吉村朗、とスナップや風景の名手たちからバトンが引き継がれ、大西がトリを務めます。1989年に発表した代表作「Wonder Land 1980 - 1989」の続編のごとく、90年代に撮影された図版で構成されており、別冊・小冊子の大西のテキストも面白いです。特に、「Kさんへ」とタイトルされた章では、金村修が影響を受けた「春日昌昭（K）」について綴られており、「人間的な」「ベタベタした」「感情」「思い込み」が削ぎ落とされた春日の「写真」の凄さが語られ、一方で、大西自身の「情緒的」で「ノスタルジー」に満ちた作品の対比が面白いです。

＜Related Artists＞ 大西　みつぐ / Mitsugu Ohnishi、須田　一政 / Issei Suda
＜Condition＞ 本体：少ヤケ・少イタミ