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ドイツを代表する写真家・アーティストであるヴォルフガング・ティルマンスの写真集『Burg』。激動の90年代から『i-D』などのファッションやコマーシャル写真で頭角を現し、2000年前後からは、よりアート性の強い作品・インスタレーションを創作してきたティルマンス。しかし、元々のルーツは、ウォーホルらに代表される「現代アート」にあり、初期時代でも、アートとデザインの境界を無視して、ギャラリースペースと印刷媒体を並列なものとして扱いプレゼンテーションを行なっていたので、コマーシャルが出発点ではありません。そんなティルマンスの初期時代の主要作品がこちら。エイズによって急死した最愛のパートナーへの思いを胸に創作した『90年代のティルマンス』の決定版とも言える一冊。様々な要素を複合的に組み合わせて見せるセンスは抜群で、日常の事物に「芸術」を見出す審美眼は研ぎ澄まされています。(修正あり)