Google Translate
日本の写真家・森栄喜『Tokyo Boy Alone(Signed)』。2013年に発表され、自身と男性との愛の日常について綴った『Intimacy』で第39回木村伊兵衛写真賞を受賞した森ですが、その前作がこちら。台湾で刊行された同書は、1万部を超える発刊となった人気作です。Intimacyでは、実際に男性との出会いから親密な関係を通して恋人となっていく日常を綴っていますが、こちらは「愛」に至るまでの「青年」をモチーフにしています。文中にも記載がありますが、森は「ボストンスクール」のメンバーで、30歳でエイズで死去したマーク・モリスローが、当時の恋人で現在も第一線で活躍する写真家ジャック・ピアソン(当時はジョナサン・ピアソン)を写した図版に対する愛を語っています。男性が男性を思う「愛」が、非日常であることへの違和感や孤独、一方で彼らの「日常」の美しさの描写が、当時の森の様々な葛藤を物語っていますが、その思いはその後『Intimacy』へと結実し、木村伊兵衛写真賞へとつながっていくのです。謹呈署名入り。