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ラトビア出身の女性写真家であるエヴァ・サウカネの作品集『Roots』。ミッドスウェーデン大学で写真を学び、これまでにヨーロッパを中心に数々のエキシビジョンを行い、ハリバンアワード(Harriban Award)のファイナリストにも選ばれています。本書は、大学時代にラトビアの美術館のインターンシップをしていた折に、「フォトアルバム」についてリサーチを重ねていた時に着想を得て制作されたファーストブック。今はなき父が残したカメラは、20年以上もの間放置されており、フィルムもダメージがありました。しかし、それを丁寧にメンテナンスして、プリントを施すと、父が撮影した家族のポートレートなどが、浮き出てきたのです。フィルムの痛みによって、はっきりとしない靄がかった図版は、自分にとっては定かではない「家族の見知らぬ過去」を表現しているかのようでもあります。横田大輔とも通じる偶然から生まれた必然をまとめたような、ファミリーアルバムです。800部限定。(How We See Photobooks by Women 収録本)