沖縄 / Okinawa（Fair Copy）

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こちらは沖縄の本土復帰前、1971年・秋にアノニマスな写真家（『The Japanese Photobook 1912–1990』では「Student Collective」との表記あり）によって刊行された写真作品集。おそらくは、専門学校または大学の写真学生らによるものと思われますが、「沖縄問題」「沖縄問題」とは言いながら、当事者意識もない自分たち本土の人間が、「沖縄」の現実について思い、考えを改め、何か行動しなければならない、という思いから出版に至ったような一冊。至る所が「アメリカニゼーション」と化して、英語の建物やサインが蔓延する那覇市内、本島にあるペプシコーラの製造工場、米国人と日本人が混在する家族、コザ暴動、地元民によるデモなどなど、本土とはかけ離れた沖縄の実情を写し出しています。また、コザ反米行動の一連をコンタクトの複写によって表現したり、モノクロや縦横に工夫を凝らしたレイアウトなど、「写真集」としてのこだわりも随所に感じさせる内容となっており、作り手の思いも感じられる素晴らしい一冊です。（一部ぺージ周りに若干水濡れシミ及び波打ちあり）

＜Related Artists＞ 石川　真生 / Mao Ishikawa
＜Condition＞ 本体：カバー少スレ・少イタミ
天・地・小口少ヤケ、ページ周り水シミ及び若干波打ち